をまちながらの日々

演劇ユニット「をまちながら」公式ブログ

をまち朗読 ふりかえり13

朗読「風立ちぬ」の振り返り13回目です。

夏に訪れた宣教師がその景色の美しさから「幸福の谷(ハッピー・バレー)」と呼んだ軽井沢のある場所を「私」は冬に1人で訪れます。思い出の中に生きる節子はなかなか姿を現わしてくれず、失意の日々を送る「私」は、そこを「死のかげの谷」と称するのです。

作家という職業柄なのか、「私」にはいつも自分を静かに見つめているもう1人がいて、最後まで静かな語り口調でこの物語を描きます。こちらも作者の真摯な向き合い方に対して、ただただ余計なことはせずに素直に読み進めることしか出来ません。

 

次は「死のかげの谷」後編。これで「風立ちぬ」は締めくくられます。あれだけやきもきしていた2人の幸福はどうなったのか。

読み手も初回から比べると格段に余裕があります。良き終わり方が出来たかと思いますので、ぜひ、下記リンクからお聴き下さい。

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