をまち朗読 ふりかえり10
振り返り10回目です。
冬の章からは「私」が小説を書くにあたっての手記という形に。
これまでの章も「私」による語りで進んでいたので、大きい変化はありません。
2人でつくりあげる幸福、という主題に集中し、その他の出来事は断片が描かれるのみです。
これが堀辰雄さんが見出した、悲愴感を前面に出さずに自分の描きたいものを少しでも濃く表す方法だったのだと思います。
もはやここまでくると読み方云々は計算していませんが、振り返ると、独白が増え、必然的に、より静かな語りとなっています。
次は「冬」の章、2回目。
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